特別展『海の来嶋・山の久留嶋―来島村上水軍から近世大名久留島家へ』開催中です。
今年、2012年は、来島康親公没後400年にあたる年です。
来島康親公は、戦国期に活躍をした村上通康・通総に続く来島村上家の当主で、1600年の関ヶ原合戦後に、伊予から豊後へと国替えされ、豊後森藩の初代藩主となった人物です。
そこで、通康、通総、康親の三代と、来島村上氏の城であった来島城、そして、豊後森藩に残る文化財にスポットをあてた特別展を開催いたしました(12月16日まで)。
目玉となる展示資料は、これまでは研究者にしか公開されず、門外不出であった『久留島家文書』(個人蔵)です。
この久留島家文書には、戦国末期に来島村上氏が河野氏・毛利氏から離れて、豊臣大名になっていく様子や、文禄・慶長の役(壬申・丁酉倭乱)における来島兄弟(得居通幸・村上通総)の戦死の状況を克明に伝える貴重な古文書が多く含まれています。
今回の特別展では、豊臣秀吉から来島村上氏に宛てた朱印状8点のほか、徳川家康黒印状、豊臣秀頼黒印状、五大老連署書状など、久留島家文書のなかでもとくに貴重な古文書13通を特別公開しています。
朱印のにじみ、古文書の紙質やおり方、毛筆のかすれまで観察することができます。
ぜひこの機会に村上水軍博物館へお越しください。
他の展示資料は、後日ご紹介いたします。(K)