船頭が多いと、物事が決まらなかったり、思ってもみない方向へ進んでしまうこと、だそうです。この場合は、あまり良い意味ではないようですね。
しかし、私たちは、“せんどうさん”という言葉を、あえてミュージアム・パートナー(ボランティアグループ)の愛称にしています。それには理由があるのです。
せんどうさんの活動は、まずは個人個人が楽しむため、学ぶためのもので、その結果として、博物館の成長や、何よりも地域の歴史・文化の継承につながっていって欲しい、そう考えたからなのです。
また、船で島から島へ、川岸から川岸へ渡るときには、船頭の技術と経験が必要となります。
博物館の伝えたいことを、お客さんや地域のみなさんに、地元の言葉で親しみやすく伝えてくれる、博物館とお客さんのかけはしに、そんな願いを“せんどうさん”に込めたのです。
現在の会員数は44名。とくに活動日や時間が決まっているわけではありません。暇なとき、気が向いたとき、博物館が助けを求めたとき、そんな時にニコニコしながらやってきて、楽しく活動されています。何でも自由に、というわけではなく、もちろん学芸員をはじめとした館のスタッフと相談しながら、さまざまな活動を行います。以下は活動の例です。
こんなん作ってみたんよ。飾ってもよかろか。 |
地元の言葉で親しみやすく。これはコソンホウゆうてね・・・。 |
家で育てた花を飾ろうわいね。 |
おにいちゃん、よう似おうとるよ。 |
水軍レース前やけん、きれいにしとかないかんわい。 |
地元の小学生と土器焼きの窯づくり。道具はこうやって使うんよ。 |
年1回の研修旅行。 昨年度は能島城でよく出土する備前焼などを勉強をしました。 これは、閑谷学校でボランティアさんの説明を聞いているようすです。 |