作業開始前にチェックしていても この時期、天気が急に変化することがあります。
その昔、上空の天気が怪しくなると、現場作業中に事務所へ電話連絡します。
事務所の人にレーダー予報等の情報を見てもらってもらうのですが、私の耳で想像し、確認しながら現場で作業していました。
今ではスマホなどの情報端末で、気軽にチェックできるため重宝しています。
能島周辺は宮窪側(西側)にすぐ高い山がそびえていることから、見通しが利きません。
唯一、大三島方面が見通せる本丸、二の丸、三の丸。ここが急変を知らせるよい場所です。
この日は東部海岸の斜面で作業をしていたため、北方の天候がなかなか確認できません。
夕方近くになると、少しづつ天候が怪しくなってきました。
帰るには片づけの準備をしなくてはいけません。そのまま作業をしていると…
瀬戸内の燧灘 ( 宮窪沖 ) 方面から漁船たちが次々と寄港し始めていました。沖合からは北・西方向の天候がよくわかるのでしょう。
すかさず現役漁師さんである作業員さんが片づけして引きあげよう! との提案。内心まだできると思いつつ、後片付けの号令を発布します。
雨が降るとせっかく掘った場所が濡れてしまい、よくわからなくなるため作業が終わるとブルーシート ( ビニール製のシート ) をかぶせます。
宮窪港に到着すると能島上空を境に天気が激変?? 間一髪、危機を脱し、ずぶ濡れは免れました。
ここは海城能島。船がないと帰ることができないのです。
船の定員もありますし、出航の準備もあります。とっさに脱出するのは難儀。
海城を守も攻めるも我々人間は、船がないと泳いで渡るしか方法がないのです。(D)