年末年始はどう過ごされましたか?博物館は12月29日~1月3日まで休館しておりました。もしこの間にご来館いただいたお客様がおられましたら、大変申し訳ございませんでした。
さて2014年がスタートしました!
今年は水軍博物館にとって節目の年、開館10周年を迎えます。
また、なんといってもこのしまなみ海道沿線を舞台に行われる博覧会“しまのわ2014”が開催される年です。忙しくなるような予感・・・といいますか、すでに10月頃から当館でも準備が始まっており、忙しさを実感する日々。年末年始はつかの間の休息でした。はぁ。。
しまのわ2014公式ホームページhttp://www.shimanowa2014.jp/
さて、しまのわ2014に関連した当館の企画展第一弾が3月21日(しまのわ2014の開幕日)から始まります。題して『昭和のみやくぼ写真展』。
村上水軍博物館が多く所蔵している昭和30年代の写真をガイダンスホールに展示します。しまなみ海道に多くの人々が集まるこの機会に、地域の過去を振り返り、現代に活かしながら未来へと伝えていく、そんな試みです。
ただ、私は宮窪生まれではありませんし、昭和30年代はまだこの世に生を受けていません。
よし、では地域のお年寄りの方にお話を聞こう!ということで、昨年末に、宮窪公民館の高齢者教室で、写真を見ながら大いに昔を思い出して語ってもらおう、という、なんとも他力本願な教室?を開きました。
この企画が意外と好評で、「懐かしかった」「たまにはこんなのもいいねぇ」と喜んでおられました。
そこで教えていただいたことを少し紹介しましょう。
この写真はなんだと思いますか?私が初めてみたときはバナナだと思いました。見えません?
後にこれが大量の“瀬戸貝”だということがわかるのですが、それにしてもすごい量ですね。近年ではその数が激減し、多少の回復傾向は見られるそうですが、めったに口にすることができない宮窪を代表する海の幸。
これは身抜きの作業だそうです。殻はどうするんですか?と尋ねたところ「宮島に持っていって牡蠣の養殖に使うんじゃ」と、思いもよらぬ答え。みなさん「うんうん、そうじゃそうじゃ」と。初めて聞きましたね。
これは今の宮窪小学校あたりから、石切場のある方向。右側に見える大きな建物が海南寺ですね。いまは家が密集していますが、昔は一面田んぼだったそうです。丁場(ちょうば)と呼ばれる大島石の石切場の範囲もまだ部分的。
これは秋祭り。神輿を船に乗せた「お旅」と呼ばれる海上渡御のようすです。祭りに関してはいまもほとんど変わっておらず、いまの若い人達も伝統を受け継いでいるということで、大変嬉しいお話でした。ただ担い手が少なくなっていて、とくにやぐらに乗る子供たちの数が少なくなっているので、寂しいと言われていました。
一方、ほとんどみなさん記憶に残っていなかった写真もあります。これです。“キッチンカー”。
場所は、みなさんが即答で、今のAコープの近くということがわかりました。写真の上の方に伸びているのが戸代鼻。
車には愛媛県と書いてあるので、おそらく県の事業で、料理講習を行っているのだと思います。たくさん人が集まっていますが、そんなに頻繁に行われていなかったのでしょうか。まったくというほど、これに関するエピソードは出ませんでしたね。
このように、昭和30年代の写真を40枚ほど見ていただき、写っている場所やそれに関するエピソードをいろいろ教えていただきました。この内容をもとに、展示の解説を作りたいと思っています。
2014年。忙しい年になりそうです。K