1953年(昭和28)年3月31日
能島城跡は、文化財保護法に基づく国の史跡に指定されました。
本日、2023(令和5)年3月31日は、
史跡指定70年の記念日です。
村上海賊が能島城を去ったのは
天正15(1587)年頃とされますが、
それから430年以上、
大きな開発を受けず、
史跡指定通知(村上海賊ミュージアム蔵) 【『史跡能島城跡保存活用計画』より】 |
ありがたいことに、近年では、
潮流体験や上陸ツアーが活況を呈し、
県内外から多くの方が
訪れるようになりました。
このように、
史跡能島城跡が多くの方に愛されるのも
能島城跡の史跡指定や
その後の保護にご尽力いただいた
皆様のおかげです。
じつは
能島城跡は、昭和19年に一度、
国の史跡に指定されていました。
昭和27年4月17日、
宮窪村長は「史跡」であるという認識のもと、
能島城跡の保護の重要性を
村民のみなさんに訴えました。
村上海賊ミュージアム蔵 |
村民のみなさん!!
能島、鯛崎島を
村民の手で
永久に護りませう
能島城跡の保護に対する当時の熱意が伝わり、
胸が熱くなります。
しかしその後、
官報告示漏れが発覚し、
史跡指定の手続きは、
一からやり直しとなりました。
そして70年前の3月31日に、
改めて史跡指定されたのです。
先人の意志を受け継ぎ、
価値が守られてこそ、
現代に活かすことができる
ということを肝に銘じながら
今後も良好な状態で次世代へ
伝えていかなければいけません。
そして、新たな価値を発見するための
調査研究も止めてはいけません。
このことは、能島城跡に限らず、
村上海賊ミュージアムに所蔵される
貴重な文化財も同じです。
その決意を心に刻んで、
新年度を迎えたいと思います。
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