各加盟団体から史跡整備における諸問題をくみ取り、事務局が参考諸例として冊子にまとめる試みを提案され、情報の共有化が図られるそうです。
午後からは、山城サミット記念落語、著名な先生の記念講演、鳥取市担当者による鳥取城の説明、パネルディスカッション、山城サミット宣言 ( 次回開催地 滋賀県 米原市 ) で閉会となりました。
まずは、会場入口で鳥取城山城部分の模型が目を引きます。中世城館の様子がよくわかりますね。
お城好きで有名な笑点出演の S氏による山城サミット開催記念落語が開催されるためか、開始前から一般市民の方々も詰めかけていましたよ。開始直前には1200人以上の人が。。。
ご自身と鳥取との関わりやエピソードを交え、お堅い話ではなく、笑を取り入れたわかりやすい落語でした。
続いてサミットの記念講演会は、大河ドラマの時代考証やTVでおなじみの静岡大学名誉教授による「軍師官兵衛の時代と鳥取城 ~時代考証の立場から~」と題する講演が行われました。
「よくある地名などは、後世に名づけられた場合が多く、太閤ヶ平など当時はそのような名前ではなかった。ドラマなどでは当時の名前を使うよう時代考証を考えるようにしている。特に信長の時代はオーストラリア大陸が発見されていなく、よく使われる地球儀や地図にはそのようなものは描かないように指導している。」などなど。
序盤では、滋賀県立大教授 そして 女性城郭ライター の2人司会、パネラー4人でパネルディスカッションが行われました。
その内容は
○ 観光と史跡保存の問題
・地元民が史跡を理解し、史跡自体に誇りを持ってもらう。
・史跡の情報を網羅できるように情報館の設置に努める。
(能島と水軍博物館セットのような)
・情報発信の重要性。地元民が保存、活用に直接関われる場を設ける。
○ 史跡の活用方法
・史跡の散策ルートマップの作成と同時にゆかりのある場所の掲載。
・またグッズなど女性の観点を取り入れた情報発信の必要性。
・史跡内のルート時間情報の表示、現在地表示の小看板、トイレの設置
など、今後の能島城保存整備活用事業の参考になるような内容で、勉強になりました。
最後にまとめとして、文化財はやはり本物に価値があり、希望としてはできる限りの復元を遂行。市民と行政が史跡・観光・地域のほこりを持てるよう共通認識で締めくくりました。