今年度からは、せっかく刈り上げた斜面などが、またジャングル状態になってしまうのも管理している側からすると残念ですので、草刈や伐採した切り株、そして新たに崩落している箇所がないかなど、能島城の保守点検を行う日数を倍増させました。
1ヵ月のうち2日から3日は徹底的に能島城内をきれいにできるわけです。
今年の冬には、以前のブログ「冬の能島。島から城へと変貌中! 」 http://suigun-staff.blogspot.jp/2014/01/blog-post_19.html でご紹介したように、能島城内でも宮窪側から見える斜面を中心にクヌギの伐採を行いました。
これによって能島城の各郭の稜線が遠くからでも、はっきりと見渡せ、土塁のない海城ということが一目瞭然となりました。
さらに能島城を見るため、周遊観光船が訪れたりもしますし、7月ぐらいからは、民間の会社が企画する能島上陸ツアーなど、村上水軍や能島城そのものの注目度が高まっているため、より能島とわかるためにも、現状の維持管理は大事な仕事です。
今回は、能島の中でも一番広い平坦部分 ( 南部平坦地 ) に海水を散布しました。2回目の散布ですが、以前より確実に草の背丈が短くなりかなり効果的です。
但し、少し海水を汲みすぎたのか、下の写真のように3時間あまりたつと水中ポンプが干上がってしまいましたよ(笑)。
草の生え方は、次回の草刈までのお楽しみです。
さて、今回の主な作業のひとつは以上の他に「クヌギの芽欠け」があります。
冬に伐採したクヌギの新芽をかたっぱしから、へし折ることです。強い生命力の表れでもあるものの、せっかく伐採したので少々残酷ですが、ポッキーのように次々と折れちゃいます。
来月、もう一回点検をすると来年の4月までは生えてこないそうなので、伐採した木についてはすべて点検しないといけません。
こんなところや
こんなところの岩盤にも生え、確実に能島の岩盤を浸食していますね。岩盤崩壊の原因には雨水による浸食の跡も見られますが、クヌギなどの大木の根が岩盤に油を注いでいるのは一目瞭然です。
手間暇かかりますが、こんな絶壁で伐採作業を行ってくれた業者さんにも申し訳ないので、徹底的に管理していかないとイタチゴッコになりかねません。
でもさすがにこのポイントだけは手を付けれませんでした。この青々としたクヌギは一昨年、伐採した木でメカケをしないと1年でこういう状態になっちゃいます。芽欠けをした木がどうなっているのか来月の草刈が楽しみですね。
点検途中、クヌギの苗を多く見つけました。種は昨年秋に多くちらばり、能島にやってくるイノシシのエサにならなかった「どんぐり」たちです。トトロのように新芽がすぐに大きくなるのでしょうね!!
丸二日かけた作業でしたが、久しぶりに「てんとう虫」に出会えました。(D)