2013年7月18日木曜日

海からあがった宝もの

Kは久しぶりの投稿です。不具合があって更新できなかったこともありますが、おもに7月13日から開催の特別展『海からあがった宝もの4 瀬戸内海・中世沈没船の謎』の準備に追われていたからです。

この展示は、タイトルにもあるように瀬戸内海の中世沈没船と考えられている水中遺跡の紹介や、海底に沈んでいた品々を展示しています。

チラシのダウンロードはこちら↓
http://www.islands.ne.jp/imabari/bunka/suigun/topics/056/chirasi.pdf





海からあがった宝ものシリーズは今回で4回目。
“海底遺跡”“沈没船”と聞くとみなさんは何をイメージされますか?

トレジャーハンティング・・・・
海底に眠る財宝を引き揚げて利益を求めるサルベージ・・・・


しかし「水中考古学」の研究者はそんなことは考えていません。
実は水中にある遺跡も、陸にある遺跡も同じで、みんなの財産なのです。

「水中考古学は悲劇の検証」とも言われるように、水中の遺跡や海からあがった資料は、かつて海で起きた様々な出来事を現在の私たちに伝えてくれる存在です。

水中にも地域の大切な宝(文化財)がある。

それをみなさんに知ってもらうために、当館では、調査や研究、展示公開を続けています。
今回の展示資料は約50点。実物資料はすべて海からあがったものです。とくに、岡山県立博物館からお借りした中世の沈没船、「水の子岩海底遺跡」から発見され、船の積荷と考えられている備前焼は必見です。

さらに、「波方縄文」と呼ばれる昭和34年に波方港のフェリー着場建設の際に海底から引き揚げられた縄文時代後期の注口土器も特別公開されています。これまで実物は門外不出。その公開に関係者は大興奮です。

さらにさらに、芸予諸島周辺の海域からかつて引き揚げられた土器や陶磁器も多く展示しています。少しだけ紹介します。海からあがったということがよくわかるでしょう。

宮窪瀬戸からあがった中世の皿 ☆転載不可

芸予諸島周辺の海であがった12世紀頃の大甕 ☆転載不可

屋外展示にもスポットをあてています。
なんと村上水軍博物館の近くにも巨大な水中遺跡が!


展示図録は、一冊300円で販売しています。
A4版、16頁、オールカラー。安い!



なぜ海底にたくさんの土器が?
芸予諸島周辺にも沈没船がある?

水中の遺跡や海揚がり品をめぐる様々な謎に迫ります。
ぜひこの機会に村上水軍博物館にお越しください!


随時、みどころを紹介します。
久しぶりのKでした。