2014年3月31日月曜日

能島 の さくら

能島最後の発掘調査も年度末ギリギリで終了し、埋戻しも完了しました。


埋戻し作業は、重機を用いた機械力ではなく、人力で崩れないよう土嚢を構築します。


埋戻し作業は数日間続きましたが、少ない作業員さんの協力もあり、何とか埋戻し完了。この後、筋トレの後遺症がしばらく続きましたよ。

能島のさくらも早い樹は、いい感じのものもあります。


ほとんどの桜は、まだ「つぼみ」がようやく開花した程度です。


ただ、遠くから(宮窪港付近)見ると、本丸、二の丸のあたりの桜が少しピンク色になり始めています。

遠くからでも「つぼみ」の芽が色づき始めています。


最後の埋戻し作業に従事してくれた宮窪支所のN若手職員持参の「昼用パン」1個は、無残にも「純正(生まれつき)の赤外線センサーを内蔵したカラス」に食べられてしまったようです。



パンを痛めないように両足で抑え、くちばしできれいに開封するしぐさが想像できます。

来月開催される「能島の花見」。利口なカラスに盗られないようにしなければなりませんね。(D)

2014年3月28日金曜日

和田竜先生講演会 入場整理券(無料)配布は4月4日(金)から

 
和田竜先生の講演会へのご参加は、入場無料ですが、整理券が必要になります。定員700名、配布は4月4日(金)午前8時30分開始です!
 
 
★今治市内の方へ
 入場整理券の配布場所は、以下のとおりです。配布施設には、上のポスターを設置していただく予定ですので、目印にしてください。
 
〇今治市中央公民館
〇今治市教育委員会文化振興課(今治駅近く、JAおちいまばり本店の隣、庁舎第4別館3階)
〇各地域教育課(各支所内あるいは公民館)
〇村上水軍博物館
 
村上水軍博物館は火曜日~日曜日の開館日、他の場所は土・日・祝以外の執務時間中にお渡しいたしますので、ご注意ください。
 
 
 
★今治市外の方へ
お電話、ファックス、メールにて受付をいたしますので、まずは村上水軍博物館までご連絡ください。整理券は当日お渡しいたします。
 
電話 0897-74-1065  ファックス 0897-74-1085
 

ご不明な点は、村上水軍博物館までご連絡ください。


コーディネーターをお願いしている歴史アイドル・美甘子さんがブログで紹介してくださいました!
http://ameblo.jp/mikako426/


2014年3月26日水曜日

小説『村上海賊の娘』の和田竜先生が今治に!講演会を開催!!


本屋大賞2014ノミネート!
第35回吉川英治文学新人賞受賞!!
『週刊朝日』「2013年歴史・時代小説ベスト10」第1位!!!



今話題の小説『村上海賊の娘』(新潮社)の作者和田竜(わだ・りょう)先生の講演会を4月26日(土)に、今治市吉海学習交流館大ホールで開催します!


和田竜先生(画像転載不可)
 
参加は無料ですが、入場整理券が必要になります。配布開始日時、配布場所など詳しくは、このホームページのイベント&トピックスをご覧ください。

当館ホームページ↓
http://www.city.imabari.ehime.jp/bunka/suigun


和田竜先生は、大ヒット映画『のぼうの城』の原作・脚本で有名ですが、最新小説『村上海賊の娘』(新潮社)も、2013年10月22日の発売から4か月で発行22万部(上下巻累計)を越えました。本屋大賞への期待も高まります(大賞発表は4月8日)。

和田先生は、この作品のご執筆にあたり、村上水軍博物館にも取材に来られました。
小説の題材となったのは、織田信長軍との海戦である木津川口合戦ですが、今治市宮窪町を本拠とした能島村上水軍が主人公で、当館沖にある海城・能島城(国指定史跡)も多くの場面で登場します!

コーディネーターは大三島出身の歴史アイドル・美甘子さん。

美甘子さん(画像転載不可)

講演会は、美甘子さんとの対談という形で進めます。

整理券は、4月4日(金)午前8:30から、当館、今治市教育委員会文化振興課(今治駅近く、庁舎第4別館3階)、今治市中央公民館、各支所管内の地域教育課で配布いたします。
今治市外の方は、当館までご連絡ください(℡0897-74-1065)。

人気作家、和田竜先生の今治でのご講演は初めてです!
小説を通して改めて村上水軍の魅力に迫りましょう!


K

※お詫びと訂正がございます。
本日、各所に配布いたしましたポスター・チラシに一部誤りがありました。
和田竜先生のプロフィールを紹介した部分で、最新小説『村上海賊の娘』の発売日を2014年10月22日としておりますが、2013年の誤りです。訂正してお詫びを申し上げます。




2014年3月23日日曜日

「 瀬戸内しまのわ 2014 」 いよいよ開催 !!

3月の三連休、3月21日(金)から「 瀬戸内しまのわ 2014 」が開催されました。

http://www.shimanowa2014.jp/

10月26日(日)まで広島・愛媛の島を中心にさまざまなイベントが開催されるようです。


今日の博物館は、いつもと「にぎわい」が違います。

昨日(3月22日) と今日(3月23日)、「しまなみ縦走2014」が開催されているようで、( しまなみ海道の自転車通行料金は別途必要 )通勤途中の朝から自慢の愛車を運転する自転車愛好家たちを5月の大型連休以上に見かけましたよ。
http://www.shimanowa2014.jp/event_introduction/hjc005.html


やはりイベントの効果は大きいようで、昨日の入館者数はゴールデンウィークと同等だったようです。今日もにぎわい方が違いますよ。

新年度4月からのイベント目白押しで、博物館も大忙しの予感。


博物館の外でなびく水軍旗といっしょに「 瀬戸内しまのわ 2014 」の旗も、心地よくなびいています。(D)

2014年3月21日金曜日

昭和のみやくぼ写真展





エントランスホールにて、『昭和のみやくぼ写真展』を開催中!

昭和30~50年代の写真をパネルにして展示しています。6月1日まで。ぜひご覧ください!

昭和35年~昭和43年に成人を迎えられた宮窪地区の方へ。
成人式の写真をアルバムにしています^^


K

2014年3月19日水曜日

宮窪のネコ Part 3

前回の宮窪のネコ Part 2 http://suigun-staff.blogspot.jp/2013/10/part-2.html に続き、久しぶりに大物ネコを見かけたので画像と動画をUPします。

 


二車線の国道をここまでゆっくりと堂々と歩く、ネコはきっとこの地区の大物に違いありません! (D)

2014年3月15日土曜日

能島城の切り立った岩盤

能島城の雑木伐採もようやく終了し、今年度施行した範囲は、特に宮窪側からの眺めがすごくよくなりました。

御覧のように本丸、二の丸、三の丸の人工的にまっすぐに削平された面は、より一層はっきり見えるようになりました。もうすぐ咲くであろう桜の花もより際立って見えるに違いありません。

昨日3月14日の夜中午前2時07分頃、伊予灘を震源とする地震が発生しました。気象庁の発表では震源の深さは約80km、マグニチュードは6.1と推定されており、愛媛県西予市では震度5強と、2001年3月の芸予地震の次に大きく感じる地震でありました。気象庁の発表では、震源が深いことから直接的に南海トラフ大地震へ直接結びつくものではないとしていますが、いつ来てもおかしくない大地震に備えるためにも常に1週間分の食料備蓄正しい心構えをもつ必要があることを考えさせられる地震であったのではないでしょうか。

今治市や宮窪では幸い人的、物的な被害は報告されていないようですが、前回の芸予地震の時は、今治市内でも今治城の石垣が一部崩壊したり、市内の文化財が傾いたり、一部倒壊するなど文化財の被害が確認され、調査巡回に出かけたりもしました。

能島城は国指定史跡であることや現在調査中でもあるため、年度末の期限が迫る中、島内を一応に巡回、海上からも斜面岩盤の様子を観察いたしました。


今年度は、島内の雑木を伐採している関係上、遠景近景それぞれの写真を撮っていますから、特に大きく感じる崩壊等は見られませんでした。

(調査報告書未刊につき不許転載)

ただ、今年行った城内通路確認のための発掘調査でも確認されたことなのですが、傾斜面の岩盤が非常にもろく風化の激しい花崗岩なのです。

(調査報告書未刊につき不許転載)

当時の住人も苦労していたようで、使用していた通路が崩落したためか、崩落によって欠如した部分を補うため、岩盤の傾斜面を再度切り取り、法面に沿った溝を新たに設け、前段階の溝を埋め立て盛土を行っていたと思われるような遺構も検出されています。
 
(調査報告書未刊につき不許転載)

この地点の他にも岩盤が崩壊したとみられる部分も存在することから、14世紀から16世紀の能島も、もろい岩盤とうまく付き合いながらカイゼンをしていたのでしょう。

特にひどいのが海岸部分の切り立った場所。当時はまだ崩落や波の浸食を受けずに犬走りのようなものが存在したのかもしれません。ましてやお城なので、木などほとんどなかったものと考えられ、よじ登るだけでも岩盤が崩落しかねない場所がいたるところに存在します。


今回の雑木伐採は主に「クヌギ」が主となっており、急傾斜しかも岩盤がもろい部分に多く樹勢しています。これ以上、大木となって岩盤もろとも崩落しても史跡破壊が進むことから、景観向上と合わせて今の段階で伐採することになったわけです。


これほどの大木を支えるには、岩盤の奥深くまで侵入しているに違いありません。


新年度からは新たに伐採した切り株から出てくる新芽のメカケをしないとイタチゴッコになっちゃいます。また管理の仕事が増えてしまいますが、安全第一で作業を行わないといけません。何しろ岩盤がもろい急斜面ですからね。


最後に鯛崎島の弁財天 市指定文化財「弁天像」も何事もなく無事でした。(D)

2014年3月10日月曜日

鯛崎島から見た能島 と 鯛崎島 「村上水軍お宝伝説」

能島城 最後となるであろう今年度の発掘調査も、いよいよ大詰め段階の時期がやってきました。

 
私はこれまで、鯛崎島に上陸したことがなく、能島から鯛崎島を眺めているだけでしたが、鯛崎島から見る能島は三菱形(スリーダイヤ)をした要塞です。


鯛崎島は能島と違い、郭(くるわ)が1つで階段状になっていません。つまり、頂上部(郭)まで一気に登らないといけません。
 
 
途中のジグザグ階段は、まるで石鎚山の急斜面を彷彿させてくれます。


郭に上がると、弁天さんが祭られている神社や、鵜島から持ってこられたと伝わる古い五輪塔などが存在。能島と違い1つの郭のみですからタイトな空間でも、茶室のような感覚が味わえます。


この鯛崎島からは、瀬戸内海の中央(燧灘)がよく見えます。特に上島町(旧魚島村)の高井神島(写真中央)、魚島(写真やや右)、もっと視界が良ければ、四国中央市あたりも見えるのかもしれません。

上の写真のように鯛崎島から見えた燧灘の景色は、実際能島からは見えません。前方に広がる鵜島の影でまったく見えないのです。鯛崎島は、能島城の郭のひとつとして、実は重要な位置を秘めているのです。

話は変わり、昔から地元に伝わる村上水軍のお宝伝説。「朝日がのぼり、夕日の沈むところ (見える) ところ 白南天の木の下」

能島城内にあったといわれ、地元の作業員さんの話によると能島東南出丸の南端説などもあります。

面白いのは見えたはずの白南天の木が上陸して探してみると見当たらないという、カモフラージュしているかのような伝説です。


地元の人と話をしていると、鯛崎島の南斜面には、白い花が多く咲いているねと問いかけられることがありますが、実際は白い花は咲いていません。おそらく青鷺(あおさぎ・鳥)や鵜(う・鳥)などの白い〇ンなのでしょう。

鯛崎島に多くの巣を作っているアオサギや鵜の群れ。K学芸員によると、村上水軍お宝伝説のヒントになるのでは??

★村上水軍のお宝伝説にまつわるTVの取材が先日、収録されました。放送は四国地区のみの方限定ですが NHK総合 「しこく8」 四国なぞ解き行脚 ~冬編~ NHK松山放送局 3月14日(金)の午後8時から8時45分。

☆この3月14日には、もうひとつNHK BSプレミアム BS歴史館「反逆者か?英雄か? 日本の海賊・知られざる真実」が朝8時~9時に再放送されます。K学芸員の水軍資料・能島の解説、今話題の「村上海賊の娘」の著者 和田竜さん、松山大学法学部教授 山内譲先生をゲストに迎え、村上水軍について中身の濃い放送です。

ぜひお見逃しなく!! (D)

2014年3月7日金曜日

土器焼 その後。。

宮窪小学校6年生、まちなか探検隊員と当博物館ミュージアムパートナーの協力によって完成した富士山型土器焼窯。


その後、天候に恵まれ順調に焼けていきました。


まず当日夕方の状況。噴火口から白色の良質な煙が吹き上がっています。


翌日朝の状況。中央部分の粘土が乾き、全体的に少し縮小している感じです。



翌日、夕方の状況。上から覗き込んでみると土壁が部分的に陥没し、噴火口が黒く焼け焦げています。


1週間後、朝の状況。

どうでしょうか。内部の燃焼部材が完全に灰となり、重い土をかぶせた粘土はだいぶへこんでいます。

本来は、3日ぐらい燃焼させ、4日目ぐらいに開封するのですが、私も含め博物館職員のほとんどがダウンしてしまったため、約1週間放置となってしまいました。。。


上部の覆いかぶさった粘土を取り払います。


中から灰が出てきます。


丁寧に取り出していきます。

前回の土錘造りの様子のブログはコチラ↓
http://suigun-staff.blogspot.jp/2013/11/blog-post_20.html



きれいに洗っても土には戻らない!! 

みんなの作った土錘やキャラクターはちゃんと焼きあがりました。(D)

2014年3月3日月曜日

水軍バリィさん 桃の節句「ひな人形バリィさん」

本日、3月3日は桃の節句。


2月は大雪や低温が続きましたが、能島の草を刈り上げた傾斜面にも新芽が吹き始めました。




聞くところによると、水軍バリィさんの発祥は「ひな人形バリィさん」とのこと。

1階の受付はもちろんのこと、2階の展示室入口にも歴代の「ひな人形バリィさん」が飾られています。



毎年恒例の「能島村上家伝来のひな人形展」。~4月6日(日)まで。

今回は、新たに企画展示室のご真ん中へ村上水軍の小早船をイメージした舟形台をレイアウト。

この展示が好評で、みなさん展示室入口で「ワッ」と驚かれます。

主に地元宮窪のミュージアムパートナーさんが展示作業を行いました。
http://suigun-staff.blogspot.jp/2014/02/blog-post_27.html

長女のひな人形も、週末を利用し、何とか飾りにこぎつけました。

愛媛県東予地域は、1ヵ月遅れの旧暦が節句となるため、4月3日まで飾る家庭が多いそうですよ。(D)