2017年6月30日金曜日

企画展「守る海賊から船手組へ」明日開幕!

企画展「守る海賊から船手組へ―村上海賊、その子孫と瀬戸内海―」が明日開幕します!
村上海賊と言えば戦国時代のイメージですが、じつはその子孫たちも「船手組」として江戸時代の瀬戸内海で活躍をしました。



船手組とは、萩藩の海を所管する部署で、能島村上氏は船手組頭を務めます。
海を「守る」ための仕事をしていたわけですが、じつは戦国時代、つまり海賊時代にも村上氏は船を「守る」働きをしていました。

守る海賊から船手組へ。
村上海賊とその子孫たちの活動の実態に迫ります。

昨年12月に日本遺産調査研究事業で新たに発見された村上家文書のうち、前回の企画展「能島村上家伝来資料群」では2点を公開しました。

この企画展では、さらに2点の新発見資料を初公開いたします。
萩藩の家臣から能島村上家へ宛てられた書状。ぜひご覧ください!

新発見資料の調査と本企画を担当した学芸員Oが後日このブログで見どころを解説します。お楽しみに!

2017年6月9日金曜日

新日本100名城の認定証が届きました

「認定証 能島城殿」



4月に認定されました「新日本100名城」の認定証が届きました。

「日本を代表する歴史的名城であると認定されました」

能島城の価値もさらに高まり、注目度を増すことでしょう。
認定証は博物館のどこかに掲示させていただきたいと思います。

2017年6月8日木曜日

新発見!村上家文書 見どころ②

前回(約1ヶ月前)のブログに引き続き、
企画展「能島村上家伝来資料群」の
見どころを紹介します!

前回のブログはこちらです

http://suigun-staff.blogspot.jp/2017/04/blog-post_29.html

新たに発見された「船手」と記された、毛利の殿様からの手紙。
調査を進めていくなかで、
(しみじみとながめていると、)
ふと思いつくことがありました。













昔の人々は、受け取った大事な手紙は、
きちんと後世に伝えるために、
写しを作成することがあります。

現在の我々が、
大事な書類はきちんとコピーを取り、
きちんと保管・保存するようなものです。

今回新たに見つかったもののなかにも、
江戸時代に能島村上家で作成された
戦国時代の古文書の写しがあります。

そうであるなら、
新しく見つかった毛利の殿様からの手紙も、
実は写しが作成されているのではないか、、、

そう考えたときに、
博物館で保管している村上家文書のなかに、
江戸時代の古文書を写した冊子があったことが脳裏に浮かびました。

私は、そう考えるや否や、
収蔵庫に向かいました。

そして、江戸時代に古文書を写した冊子を見てみると、、、












今回発見された古文書が写されていたのです!
(左のページです!!)

今回の新発見の古文書は、
江戸時代の能島村上家で筆写されていた、
ということになりますので、
新発見は”再発見”でもあったということになります。

今回の新発見は、日本遺産の調査研究事業によるものですが、
村上海賊の日本遺産のサブタイトルは
「よみがえる村上海賊”Murakami KAIZOKU"の記憶」です。
今回、江戸時代に写されていた古文書が、
再び発見されたことは、
まさに、
「よみがえる村上海賊”Murakami KAIZOKU"の記憶」
と言えるのでないでしょうか!


(以下、反省と感想)
と、得意げに書いてきたわけでありますが、
これまで、そうした写しがあることが、
把握できていなかったと言えば、
その通りですし、
私の調査がそこまで及んでいなかったというのも、
厳然たる事実ですので、
博物館で保管しております村上家文書の江戸時代のものも、
これまであまり活用されて(して)きませんでしたが、
きちんと調べていかないといけないなと、
改めまして思った次第であります。

そうした意味では、
今回の新発見に、
背中を押されたようにも感じる、
学芸員Oでした。

企画展は(おそらく)大好評開催中!
6月25日(日)まで!