2014年9月30日火曜日

「山城サミット2014 鳥取大会 」へ

相変わらず忙しい博物館ですが、「国指定史跡 能島城跡」 管理・調査・保全・整備活動を続けていますので、本年も全国山城サミットに加盟団体として参加させていただきました。

今回は初日に鳥取城内発掘調査現地説明会 と 城内整備の状況を視察。

今年から新キャラクターかげちかくん」と一緒に参加です。

鳥取らしく砂で作成された「とりのじょう」。
 
この日は、お城まつりと重なり、大勢の方が来場されていました。
 
鳥取城は、城郭の博物館と言わしめるほど中世から江戸時代末期(幕末)までの城郭の過程が観察できる名所。国庫補助を得て長期にわたり城郭の整備を進められるそうです。
 
最終的には大手門の復元をされるようで、発掘調査は、過去の建物配置やその状況を把握するためでもあります。 ( 今治城の鉄御門は再建 )
 
史跡整備ですから全体を掘るのではなく、古絵図を基にピンポイントで狙いを定め、能島城のように部分的に掘ります。
 

礎石 ( 建物の柱の下にある基礎となる石 ) があったり、火災にあった赤い瓦など、今治城でも見られた大量の瓦が土の中に埋まっています。


続いて、特徴的な石垣が残る石垣博覧会のような会場へと足を運びます。


まず大手門前の石垣。右手前の石垣はエッジの効いた切石。構築された年代が新しく幕末(1850年代)の構築だそうです。

一般的に江戸時代初め 制定された武家諸法度により、城の増築、改築は厳しく制限されていたと思われがちですが、鳥取藩は家康さんのDNAがながれているためか、申請しても許可はおりやすかったようです。

廃城後、地震のたびに石垣が崩落したようですが、昭和30年代以降、断続的に石垣の修復が行われているようです。石垣もしっかり間詰めされており、いい仕事をされていました。


この丸い形をした石垣 「 天球丸巻石垣 」 は国内唯一の球面石垣で平成23年に復元されています。

予習をしていなかった私は、防御上、特徴的なものと認識していましたが、石垣の孕み ( 崩れそうな状況 ) を補強する目的と経費削減のため、このような石垣にしたようで、鳥取藩のお殿様が通常通られない (見えない) 場所に限り、施工されたようです。

この後、所々大小はありますが、その痕跡がありました。


続いて石垣修復現場へ。懐かしい光景ですが、今治城の石垣修理以上に丁寧な仕事をされていました。

現場の監督に直接状況をお伺いすると、少しづつ構築し、石垣の後ろに詰める小石を一つずつ手でしっかりと間詰めをしているそうです。



こちらは石垣の孕み ( 膨らみ ) が進んでいるため修復の必要がありそうです。石垣下の水路には水が湧いて流れていました。

イノシシは能島にもやってきますが、右の大きなべアーは??

こちらの洋館にも立ち寄ってみました。



こちらは全国各地からのB級グルメコーナー
 


こちらは有料の着付けコーナー。一人500円なり。村上水軍博物館はもっと本格的な着付けで無料ですよ !!
最後に誉れ高き名将 吉川経家公像 とのツーショット。

昨年の状況はこちら↓
「天空の城」 レポート http://suigun-staff.blogspot.jp/2013/11/blog-post_13.html
「山城サミット2013 朝来大会」 レポート http://suigun-staff.blogspot.jp/2013/11/2013.html

2014 山城サミット大会 の様子は、また次回に紹介します。

有名な太閤ヶ平 (羽柴軍の本陣跡) や鳥取城の山頂部分は今回ルートに含まれていなく、山城の醍醐味は山頂からの展望にあるのですが、自分の脚と相談した結果、またの機会に。(D)

2014年9月25日木曜日

今治中央図書館にある ミニ埋蔵文化財企画展

この夏、今治で開催された高虎サミット。

以前、http://suigun-staff.blogspot.jp/2014/07/blog-post_13.html で紹介しましたが、中央図書館に立ち寄ると、「発掘で見えてきた鉄御門の姿」という埋蔵文化財企画展が開催されていましたよ。

 その昔、市役所本館ロビーで開催されていたものが、朝倉古墳美術館へ移設。

その後、数年前から今治市中央図書館 1Fロビー で年数回、企画展が開催されています。

今治城鉄御門の発掘調査成果がコンパクトにまとめられているので、気軽に立ち寄ってみてくださいね。


この企画展は、今年の11月24日() まで

夏の企画展図録 展示ケースの間に置かれているので必見ですよ。(D)

2014年9月20日土曜日

9月22日は臨時開館!特別展会期残りわずかです!

村上武吉過所旗(通行許可証)の実物はもうご覧になられましたか?
開催中の特別展『海のスペシャリスト』は9月23日(火・祝)で終了します。

山口県からお借りしている「芸州厳島」宛ての過所旗は、実物展示を終了し、現在は複製を展示していますが、和歌山県からお借りしている「紀州雑賀(きしゅうさいか)」宛ての過所旗は会期一杯、実物を展示します。四国初出展です。ぜひご覧ください!




なお、9月22日(月)は日曜日と祝日の間ということもあり、臨時開館いたします!

K

2014年9月14日日曜日

スカイブルー と オーシャンブルー の 能島

9月の三連休。真っ只中の本日。天気晴朗ナレデモ波シズカ。


このお天気と青い能島の海を観に、いつも以上に3階展望室は人がいっぱいです。

本日も全国からお客様が来場。

特別展『海のスペシャリスト-小説『村上海賊の娘』にみる“海賊働き”とは-』の企画展も9月23日() まで と開催期間も残りわずかになりました。


しまなみの自然と歴史を堪能される絶好のお天気ですよ。(D)

2014年9月6日土曜日

能島城の保守管理


先月は例年にない大雨と長雨。通常よりも多く草が伸びているよう。

 
上の写真のように2ヵ月間、放置したかのような伸び具合です。

今年から、能島城上陸ツアーなどの企画によって、一般の方が能島に上陸できる機会が例年になく増えている関係上、毎月23日程度、能島城内の平坦部分 ( ) を中心に草刈作業を行っております。

 
また能島の平坦部分からの眺めや、宮窪地区や伯方大島大橋方面からの景観向上のために傾斜面の草刈も同時行っています。

 
昨年度から景観向上と岩盤崩落防止のために高い樹 ( クヌギ ) を中心に伐採し、本丸や二の丸、三の丸から海岸線や遠くを見渡せれるように、背の高い矢竹や木のようにすぐ大きくなる草も伐採を行いました。

http://suigun-staff.blogspot.jp/2014/05/blog-post_29.html 

この4月からは、切り株から生えてくる新芽を取り除いたり、イモづるのようなクズ葉が生え、取り除いてもイタチゴッコの状況が続いております。



今年度も能島の雑木伐採 ( 博物館からよく見える東部海岸側 ) が行われる予定です。

こういったことから景観を維持すべき面積は、増加の一途をたどっており、安全管理上大きな危険性を含んでいる傾斜の強い部分に手が回らないという問題も抱えています。

来年度以降は、人員や相対的に必要な予算 をもう一度見直す必要がありそうです。(D)

2014年9月2日火曜日

来館者50万人達成記念セレモニーを開催しました!

村上水軍博物館開館以来の来館者数が50万人になりました!
50万人目に認定されたのは、東広島市在住の宮川洋さん、千代子さんご夫妻。
矢野館長の「おめでとうございます!50万人目のお客様です!」の声に、びっくりされていましたが、大変喜んでおられました。



セレモニーでは、よろい武者や町娘に扮したおなじみの劇団Tの演出で始まり、菅良二市長より認定証と記念品の贈呈がありました。

記念品は、和田竜さん直筆のサインが入った『村上海賊の娘』上下巻、オリジナル水軍旗タオル、ひそかに話題の村上水軍博物館キャラクター「かげちかくん」のTシャツでした。

村上水軍博物館は、今年の10月22日で開館10周年を迎えます。年間45000~50000人のお客様をお迎えしておりましたが、今年の4~8月の入館者数は前年の約2倍になり、当初来年3月頃を予定していた50万人セレモニーを本日9月2日に開催することができました。

これまでご来館いただきましたお客様にスタッフ一同心より感謝申し上げます。