2016年2月29日月曜日

坂の上の雲ミュージアムとの交換パネル展示!



松山市の坂の上の雲ミュージアムでは現在、『子規と帝国大学』という展覧会が開催されています。
現在、この展覧会を紹介するパネル展を村上水軍博物館2階で開催しています(4月3日まで)。
観覧は無料ですので、ぜひご覧ください!



一方、坂の上の雲ミュージアムでは、当館が昨年夏に開催した企画展「村上水軍研究今昔―先人の偉業と開館10年の軌跡」のパネル展を開催しております(3月13日まで)。



交換展示は初めての試みですが、今後も他館との連携を積極的に行っていきたいと思います。


ただいま村上水軍博物館では、3つの展示を行っています。

★企画展「能島村上家のひな人形と女性たち」(4月3日まで)
 (3月8日~21日には、宮窪認定こども園の子どもたちが作ったひな人形を展示します)

★第10回四国・今治地方観光写真展(3月13日まで)

★坂の上の雲ミュージアムパネル展「子規と帝国大学」(4月3日まで)

そして、3月末の完成をめざし、常設展示リニューアルも着々と進んでおります。
ぜひご来館ください!


K

2016年2月27日土曜日

企画展「能島村上家のひな人形と女性たち」開幕!

新しい企画展が始まりました。


博物館のある宮窪町では、月遅れの4月3日にひな祭りを行う習慣があります。
そこで、会期は4月3日(日)まで。

毎年恒例のひな人形展ですが、今年は、少し趣向を変えてみました。

村上家伝来のひな人形とともに、村上家に伝わる江戸時代の調度品など「奥道具」を展示しています。奥道具とは、大名や婦人が私的な場所で使う道具のことです。




ケースの中には村上家伝来の歴史資料。そして部屋の中央には、ミュージアムパートナーの作品を展示しています。

さらに3月8日(火)~21日(月)には、宮窪認定こども園の園児たちの作品を展示する予定です。

観覧無料です。ぜひご覧ください!


K

2016年2月25日木曜日

第10回 四国・今治地方観光写真展 開催中!

今治地方観光協会主催の第10回四国・今治地方観光写真展が開幕しました!
3月13日(日)まで、村上水軍博物館2階わくわく体験コーナーにて展示しています。



主催者:今治地方観光協会のホームページ↓
http://www.oideya.gr.jp/p-contest/index.htm


なお、展示期間は、2月26日(金)~3月13日(日)の予定でしたが、
早く準備が整いましたので、少し前倒しの開催になりました。
最終日の3月13日は撤去日も含まれますので、ぜひ12日(土)までにご覧ください。

また会場は1階ガイダンスホールを予定しておりましたが、2階へ変更になりました。
いずれにしましても、観覧無料です。

ぜひご来館ください!

K

2016年2月23日火曜日

海城と潮汐!

先日おこなわれました水軍講座「海の城と山の城―今治の中世城郭―」

60名ほどお越しいただければ万々歳だと思っていたところ、
それを上回る約70名の方にお越しいただけました。
ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました!

さて、水軍講座での私の報告では、
こちらの古文書に注目して、
海城と潮汐
について考えました。

古文書の本文を読み下してみます。

去る六月二十四日、甘崎要害に至り動(はたらき)の時、矢疵(きず)を被(こうむる)る<左足>の由、隆名の注進到来す。感悦(かんえつ)せしむ所の状、件(くだん)の如(ごと)し。
  天文十年(一五六一年) 八月十二日           (花押[大内隆])             
 白井縫殿助(房胤)殿

※当日配布した資料では、古文書の冒頭が「去年」になっておりましたが、正しくは「去」です。
  お詫びして訂正致します。

こちらの古文書、1561年6月24日の甘崎城での戦いのときに、戦国大名大内氏の水軍の一員である白井氏がよく戦ったとのことを、大内義隆から褒められているものです。

このとき攻められている甘崎城は、大三島の古城島という小さな島に築かれていた海城でございます。














←現在の甘崎城
  江戸時代に藤堂氏によって築かれた石垣が残る


さて、このとき攻められていた甘崎城の、この日の潮汐(潮の満ち引き)はどのようなものだったのでしょうか?

海上保安庁HPの潮汐推算では、年月日を入力すると、その日の様々な地点での潮汐を教えてくれます。
戦国時代など、昔の年月日にも対応している優れものです。
昔は現在とは異なる仕組みの暦が使われていたので、甘崎城が攻められた1541年6月24日を現在の暦に変換すると、1541年7月17日(ユリウス暦)となります。
この年月日を海上保安庁HPの潮汐推算に入力します。
大三島の潮汐が分かればよいのですが、大三島は潮汐推算できる地点ではないので、大三島に近い因島土生の潮汐を調べてみます。
そして、この潮汐の曲線と現在の潮汐曲線が近い日を探してが、この日がどういった日(大潮とか小潮とか)に当たるのかを調べます。
こうした作業によって、この日が長潮であるとの結論が出されました。

長潮!!

長潮とは、潮の満ち引きの差が緩やかな状態だそうです。
潮流の防御性が最も意味をなさないであろう日に海城である甘崎城は攻められていたのです。

私は、ここまで調べて、やはり攻めるのも海で活動する水軍ということで、
潮の影響が少ない日に攻撃しているんだろうと考えておりました。

しかし、他の海城が攻撃された日も調べてみると、そうでもないことが分かってきました。


その海城は、中途城

来島海峡にあった海城で、能島村上氏が小早川隆景に引き渡したことで知られています。
来島海峡急流観潮船に乗っていただくと、近くでご覧いただけます。

この中途城も、古文書から攻撃されている年月日が分かりますので、
先ほどの要領で攻撃された日の潮汐を調べていました。

すると、大潮の日に攻撃されている事例があるではないですか!!

その日は、和暦では天文15年(1546)8月15 日、ユリウス暦では1546年9月9日!!

大潮!!

最も潮流があらぶっている状態です!
来島海峡急流観潮船に乗ったり、博物館正面の能島水軍で潮流体験をする際には、
大潮の日をおすすめします!
瀬戸内海の複雑かつダイナミックな潮流をご覧いただけるでしょう!
私も大潮の日に来島海峡急流観潮船に乗りましたが、
中途城付近、来島海峡の潮流ははんぱなかったです!!

この潮流のなか、中途城を攻撃したのか!!

さすが、戦国時代の水軍!勇ましすぎる!!

潮流がゆるやかな日に攻めるんやないんかい!

どういうことやねん!

もしや、潮止まりのタイミングに攻め込んだのか!?


どうやら、海城と潮汐の関係は、私が考えていたほど単純ではないようです。
戦国時代の水軍の姿に迫るには、まだまだ時間がかかりそうです。

とりあえず、海城が攻められた日と同様の潮汐の日を調べて、海城の近くで一日中海の様子を観察したいです。

それではまた!

                                        学芸員O










2016年2月19日金曜日

漫画『村上海賊の娘』(小学館)第1巻 発売中!

小学館ビッグコミックスピリッツで好評連載中の漫画『村上海賊の娘』第1巻が発売されました!




原作:和田竜先生

漫画:吉田史朗先生

取材協力:今治市村上水軍博物館
       愛媛県歴史文化博物館





和田竜先生も大絶賛のコミック版!
ぜひご覧ください!





K

2016年2月3日水曜日

お子様向けのワークシート

村上水軍博物館は、歴史にあまり詳しくないという方から、歴史マニアの方まで
全員にご満足いただけるような展示を目指しています。



ちなみに当館では、お子様でも楽しんで頂けるように
わくわく体験コーナーだけでなく、ワークシートのご用意がございます^^

それがこれ。






わくわく探検シートです!


スタンプラリーと、小学生向けの問題が裏表合わせて12問!

博物館の中を一周すると、全部の問題が解けるようになってますよ!



この中に、見近島から発掘されてきた出土品から、海賊たちが普段食べていたものを想像してみよう
という問題があります。


出土品には

魚を獲るための網や、農作業用のクワなどがあるのですが・・・



模範解答の「魚・野菜」以外の答えを書く小学生もたくさんいるんです。




たとえば、

海鮮鍋魚のスープ魚の塩焼きなどなど。

魚と野菜から発想してついでに料理にしてしまうなんて
ホントにすごいなと思います^^

もちろん大正解です!



正解にしていいものかどうか困るような珍回答としては

レモン、トマト鍋、お寿司、などなど(笑)


もしかしたら食べていたかもしれないけれど・・・


その他にも、丸上のことをサークルジョウと読んでみたり、
生口島(いくちじま)のことをナマグチジマと読んでみたり。

面白いだけじゃなく、発想力に感心することもあります。

大人になるにつれ、想像力や発想力が衰えてきたなと感じることがしばしば。
たまには子供たちの発想力を見習ってみるのもいいかもしれないですね^^



なおこれ以外にも小さいお子様用のスタンプラリー
中学生用のクロスワードなんかもご用意していますよ^^







実はいつもは団体のお客様にしか出してないんですが、ご希望の方にはご用意できます^^

受付にてその旨お伝えくださいませ!


Yでした!