全長約3mの鉄錨(いかり)が寄贈されました。
能島の隣にある「鵜島」(うしま)に伝わったものです。
鍛造(熱した鉄を叩いて鍛えたもの)のもので、表面には叩いた痕が鱗のようにビッシリ残っています。
アンカーリング(上の輪)やそれに附属したリングの形から、19世紀以降のものと考えられます。
この四爪のイカリは、江戸時代の絵図などに確認できるそうですが、実物は18世紀末~19世紀前半以降のものしか残っていないようです。明治時代の廻船の衰退とともに減少し、昭和初期には見られなくなると指摘されています。
太平洋側、日本海側では研究が進んでいますが、瀬戸内海ではどこにどのような古いイカリが残っているのか把握されていないので、この資料は大変貴重なものになります。
海底に見立てて、中庭に展示してみました。
すごい迫力です。ぜひご覧ください。
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