とつぜんですが
夏といえばなんでしょうか?
海水浴?
バーベキュー?
いいえ
そう、怖い話です
今日は私が聞いた大島の怖い話をご紹介します・・・
怖いなぁ怖いなぁ・・・
嫌だなぁ嫌だなぁ・・・
①鶏小島のお話
大島と伯方島の間、伯方島よりに小さな灯台のある島が見えます。
これが、鶏小島です。
そもそもこのあたりの潮流は速いこともあって、昔から海で亡くなる方が多かったと聞きます。
そのせいか、このあたり一帯では、亡者がよく出るということなのです。
ある晩、この島のそばを通りかかった船が急に動かなくなりました。
二人がかりでろをこいでみても、やっぱり進みません。。
仕方が無いのでろをあげて休んでいると、姿は見えないのに船べりに手を出して
「しゃく、くれ。しゃく、くれ」といつまでも言うそうです。
いつまでもいうので気持ちが悪くなり、二人は相談してしゃくの底をぬいて渡しました。
すると、水を汲んでは船の中へ入れているしゃくの姿だけが見えていましたが、底のないしゃくなので水はいっこうに溜まりませんでした。
そのうち夜が明けかけ、小島に住む一番どりが鳴き始めると、それまでのしゃくの動きはぴったりとまってしまいました。
ろを下ろして漕いでみると、昨日動かなかった船がすいすいと動いたので、無事帰ることが出来たそうです。
また、一つのはずの小島が二つ見えたりだとか、急に網があがらなくて困ってしまう、ということもありました。
しかし、鶏の声が聞こえると二つの小島がもとの一つになり、あがらなかった網がたちまちあがるようになったそうです。
この島のことはいつの頃からか、鶏小島、と呼ばれるようになりました。
②おおきなタコの話
これは大三島に伝わる話とも言われていますが、宮窪町でも伝わっている話です。
ある日お婆さんが砂浜を歩いていると、一匹のそれはそれは大きなタコが手足を伸ばして寝ているのを見つけました。
おばあさんはびっくりして逃げ帰ろうとしたそのとき、岩の割れ目からにゅっと太い足が一本出てきたそうです。
おばあさんは腰をぬかしましたが、カマを持っていたことに気付き、その足をめがけて振り下ろしました。すると上手い具合にタコの足が切れて落ち、それを慌てて持って帰ったそうです。
持って帰った足を食べてみると、それが美味しいこと。
翌日またその砂浜に行ってみると、やっぱり同じタコがいて、
味をしめたおばあさんは、毎日一本ずつそのタコの足を持って帰ったそうです。
とうとうタコの足が一本になってしまった頃。
欲張りなおばあさんは『今日はついでに頭も持って帰ってやろう』と思いながらあの砂浜へ行きました。
いつもどおり足を切り取ろうとした瞬間、その足がおばあさんに巻きついて、岩の割れ目に引きずり込んでしまいました。
その日の晩、おばあさんが戻ってこないことを心配した村人たちがおばあさんを探しましたが、残っていたのはカマだけだったのだそうです。。。
こわい!!!!
ちなみに余談ですが、
村上家伝来の妖怪カルタがあるのをご存知ですか?
「ばけ物三十六歌仙」といいます。
ばけ物を描いたカルタの類は比較的多く残っているのですが「三十六歌仙」は非常に珍しく、全国的にも希少価値の高い資料なんです!
これは見るっきゃない!
村上水軍博物館では、本日から
夏にちなんで村上家伝来「ばけ物三十六歌仙」を展示しました!!
ぜひご覧になってくださいませ!
宮窪の面白いお話、知ってる方は水軍博物館Yに教えてくださいねー!!!