書名は『今治市埋蔵文化財調査報告書第119集 史跡能島城跡-平成22・23年度郭Ⅱ(第2・3次)調査報告書』。240ページ、背表紙の幅1.5cmのやや分厚い報告書になりました。
堅苦しい書名なのですが、内容はおもに、約1年前の2012年3月、現地説明会を開催させていただき、皆さまにご覧いただいた二之丸(郭Ⅱ)の発掘調査成果の記録です。
記録とは言いましてもその内容は調査日誌に止まりません。発掘調査で得られたデータを、文章、図、写真、表などで記録したもので、さらに往時の能島城の構造や役割について、私たち調査員が考察をした成果も含まれています。専門的な内容となっており、これが全国の研究機関や図書館などに送られていきます。
将来にわたって保存されていく遺跡の記録であり、史跡の整備を行う上での基礎資料として活用されるとともに、歴史研究の進展の一助となることが求められています。
刊行部数が限られており、また非売品です。当館の海賊ライブラリーで閲覧できるようにしていますので、ぜひご覧ください。
今後、この発掘調査報告書に基づいて、展示公開や出前講座、パンフレット製作などを行って、わかりやすくその成果を皆様にお伝えしていきたいと思います。(K)