2013年5月31日金曜日

潮の流れに乗って。。。

先日、能島での草刈り環境整備作業に訪れた際、ちょうどお昼時が引き潮の良いタイミングでしたので、鯛崎島との瀬戸から海岸端をぐるっとまわり、矢びつ(郭Ⅴ)の荒神瀬戸まで潮流観察に出かけました。


地元の方や瀬戸内海沿岸部に住まわれている方には見慣れているかもしれませんが、山育ちのDにとっては河の流れのようにも見え、同じ海面の高さではなく、潮の満ち引きによって高低差が生まれ、明らかな段差が生まれていました。



そしてお昼の1時前には潮流体験船が潮流に逆らい、また潮の流れに乗って流されていました。

この潮の流れに乗ると早く、余計な動力を使わずに目的が達成できます。私たちは能島に上陸する際、地元の漁船に乗船しますが、さすが地元の漁師さん。潮の流れをよみ、ことなく上陸できます。

この船は潮流体験船のような過給機(ターボチャージャー)付のディーゼルエンジンではないので、無駄なエネルギーを使わないためにも、目先の状況をよく判断しないといけません。

この時、ふと思ったことがあります。

私Dは「来島海峡大橋」を渡って、当館まで片道40kmの通勤をしています。この1時間ぐらいの時間がこれまたいいのですが、数年前に乗っていたS社のクルマであれば、通勤手当が足りません。。

数年前に乗り換えたT社のエコカーは、この時期JC08モードのカタログ数値(32.6km/l)を叩きだすことがたまにあります。瞬間ないし短い距離であれば(99.9km/l)とかあるのですが、ある程度の距離を走った上で、今回初めて10・15モードのカタログ数値(38km/l)を上回ったので、記念撮影。

休日に松山へ行く機会があり、その時マークした記録。。。

巷では運転に面白みがないとか、石を投げれば、Pに当たると悪評されている点もありますが、以下のような条件が重なれば、エンジンは走行中でも停止し続け、EV(モーター)走行が可能なところがすごいところです。
●エンジン自体の水温が60度以上あれば、時速60kmまではEV走行可能。
●上記写真レベルメーターの半分以下、時速77km以下であれば、エンジンは停止。高圧縮アトキンソンサイクルエンジンの力を借りることなく走行可能。

さらにアクセルを少しだけ踏み、モーター・エンジンも使わず、回生(運動エネルギーを電気エネルギーに走行モーターで変換)も行わない微妙な位置を続けると、飛行機のグライダーや潮の流れに乗った船のように、走り続けるという何とも奥の深い緻密な運転が楽しめます。

で最も感心するのが、エアコンの部分です。従来のクルマはエンジンからの動力を必要とし、電磁クラッチを用いたコンプレッサーですが、Pは家庭用のインバーターエアコンと同様、電動インバーター式なので、駆動(走行)用のニッケル水素バッテリーからエネルギーを使います。ほとんど燃費には関係ないというか、電池残量があれば、エンジンは稼働せず気を使う必要がないのです。

このように車体の電動化が進んでいる現在において、特に顕著なのが、エンジン周辺。ウォーターポンプまでも電動化され、ベルト類は一切なし。これでベルト泣きからもおさらばです。

今までのクルマに対する価値観や概念が180度変わるメカニズムをもったものといえます。

前置きが長くなりましたが、船のように潮の流れに乗るという意味で、先を読み無駄なエネルギーを使わないことで共通点があることに気づきました。

で、この一週間の数値は以下のようになりました。
少し見えにくいですが、満タン給油法でリッター30kmは超えました。通勤途中、峠は2か所と来島海峡大橋の高速をいれてこの数値。やや満足気味??。。。

これから何年、当博物館にお世話になるかもしれませんが、博物館の仕事もクルマもブログも安全運転で行きたいと思います。(D)

2013年5月30日木曜日

バラに癒しを



先週末、よしうみバラ公園は、大勢のお客様でにぎわったそうです。
ばら祭りバージョンのバリィさんストラップは即完売。すごい人気ですね。ますます当館ののしまくんは影が薄く・・・。

私は仕事の都合でバラ祭りに行けませんでしたが、日曜日の夕方、家族とバラ公園へ行きました。先週末が7~8分咲きだったそうですので、いままさに満開を迎えていることでしょう。
見ごろは6月中頃までだそうです。

この週末、天気は心配ですが、ぜひ大島へ!

バラ公園のすぐ横にある「吉海郷土文化センター」にも立ち寄ってみてはいかがでしょう。郷土の貴重な歴史資料が多くありますし、なんといっても、郷土出身の作家、野間仁根さんの作品が多く収蔵されています。

そして・・・
気が向いたらで結構です。
村上水軍博物館にも立ち寄ってみてください。
企画展『来島海峡の旧版海図』(観覧無料)、好評開催中です。(K)




2013年5月28日火曜日

能島の環境整備 ( 草刈り ) に出向きました

昨日、平年より早く梅雨に入りましたが、先週の金曜日、晴天でしたので恒例の能島へ環境整備に出かけました。



毎年、定期的に草刈りを行っています。少しでも間をあけすぎると刈るのが大変なことになりますし、能島の現状が分かりにくくなります。

ということで、草刈りと現状保安の役割も兼ねて毎月、上陸しているようにしています。

朝9時から作業開始。1時間おきに少し休憩します。その時シーカヤックに乗った方が宮窪港方面に移動していました。このあと12時~13時ぐらいに潮の流れが強くなりましたので、間一髪??



南部平坦地をほぼ終了し、本丸に上るとこの状態でした。


本丸から二の丸、三の丸にかけては


草刈りを行うと
 本丸は

 

二の丸、三の丸は



きれいになり歩きやすくなりました。

午後から潮流体験船が能島と鯛崎島の間に突入??



この日は草刈り機1台の調子が悪く、全郭部の草刈りをおこなうことができませんでしたので、来月、南部平坦地の石垣補修の時、続きを行う予定です。(D)





2013年5月26日日曜日

バリシップ2013見てきました


 バリシップ2013がテクスポート今治を中心に、5月23(木)~5月25日(土)に開催されていました。

 一般者が見学可能なのは5月25日(土)のみということで、休みを利用して見学してきました。今回で3回目の開催となり、回数を重ねるごとに規模や参加企業の数が増えていくように感じています。

 バリシップ自体は2年に一回ということで、クルマ好きの私Dにとってモーターショー的なイベントごとは大好きです。船は大きいので実物は展示できませんが、船舶模型・関連機材などを各ブース、会社ごとに展示しており、クルマ産業によく似た集積産業であることがひしひしと伝わってきます。そして最先端の技術が見て回れるような内容となっていました。

で、毎回驚かされるのはその来場者のごったがえした様子。圧巻されます。


 バリシップが始まるのは午前10時からでしたので、近くで朝9時から一般者が乗船見学できる日本丸に乗船してきました。


 
 若い船員さん達に出迎えられ、いつもと違う帆船に子供は大喜び。メインマストはその大きさもさることながら高さ(船底から)が55mもあるそうで、これを伝って帆を広げるんですね。。。

 甲板では船員さんたちがヤシの実を半分に割ったもので甲板掃除の実演。

 そして、山育ちの私にとっては初めて船室で海図が拡げられている光景を目にしました。



 中央テーブルの上に一枚の地図があるのがお分かりいただけると思います。おそらく魚島を中心とした新居浜、西条、今治の海図と思われます。

 当館ではちょうど「来島海峡の旧版海図展」を行っており、実際の利用状況を目で確認できました。上記企画展(観覧無料)は6月30日までの開催ですので、まだ観覧されていない方はぜひご来館ください。

 約50分ぐらいかけてゆっくり船上を観察し、一路パリシップ会場に移動したところ今年も受付前に大行列!!

 展示ブースの中も人ヒト人であふれかえっていましたが、息子と2人で各ブースを見て回りました。




 M石油さんのブースでは古風なパネルで水軍の歴史が感じる展示状況でした。また当館から貸出提供した着付体験に用いる「水軍兜」は早速、親子連れなどが試着・記念撮影。こういった場所で利用されるのも関係者としてはうれしくなります。また当館で上映されている能島村上水軍の解説ビデオも映し出され、村上水軍が宣伝されていました。

 

最後に、体験・ゲームコーナーで工作とポンポン船レース。

積木をベースとしたゴム動力船の工作は私と息子が制作に熱中し、写真を撮り忘れました。家に帰ってお風呂で遊んだのは言うまでもありません。

ポンポン船レースは10秒ほどのレースですが、7月28日(日)に宮窪で開催される「水軍レース」を髣髴される風景が感じ取れました。。

丸一日、海と船を感じられる日でありました。(D)


2013年5月25日土曜日

和船を間近で見るチャンス




宮窪町の夏の風物詩、水軍レース大会に向けて準備が進んでいます。

当館のお向い、能島水軍さんの横では、レースで使う復元小早船のメンテナンスがおこなわれています。来月には、練習用で2艘ほど浮かべられる予定です。

「現代の名工」(厚生労働大臣表彰)に選ばれた伯方島の船大工、渡辺忠一さんが造られたこれらの和船。水軍レース大会は、和船文化の継承も目的としていますので、その造船技術にも触れていただきたいとおもいます。この機会にぜひ間近でごらんください。

水軍レースは、7月28日(日)、村上水軍博物館前の特設会場で開催されます。
問い合わせは、実行委員会(でんわ0897-86-2008 宮窪町漁協内)です。ぜひご参加ください。(K)

2013年5月24日金曜日

バリシップ2013



国際海事展『バリシップ2013』がテクスポート今治などで開催されています。
一般来場者の見学会は、あす5月25日(土)です。

くわしくは、下記の海事都市推進課のホームページなどをご覧ください。


ある会社の方から、「出展ブースを、村上水軍・塩・海運といったキーワードでつくりたい。」という熱心なご相談を受け、少しだけお手伝いをさせていただきました。

おなじみの香川元太郎さんの作品『伊予水軍物語』のイラストや、小早船の模型、試着用のかぶとなどを貸出ししています。一般見学会に行かれる方は、ぜひ探してみてください。

海事都市今治の礎とも言える村上水軍の歴史・文化が、バリシップを通して情報発信されることは、当館としても大変うれしいことですね。(K)


2013年5月22日水曜日

『東寺百合文書』と村上水軍



京都市の東寺に伝わる国宝『東寺百合文書』が、2015年の登録を目指して、ユネスコの世界「記憶遺産」に推薦される、という今日の新聞記事を読みました。

この文書には、中世の時代に東寺の荘園であった「弓削島荘」に関する書状が含まれていることもあり、とくに上島町とゆかりの深い史料として有名です。新聞記事によると、塩文化を活かしたまちづくりに取り組む地元ではこの動きを歓迎されているそうですね。

『東寺百合文書』
 じつは、村上水軍の歴史を紐解くうえでもとても大切な古文書です。といいますのも、現在確認されている村上氏の存在を示す最も古い古文書が、この『東寺百合文書』の中にあるからなのです。

それは、1349(貞和5)年、東寺から弓削島へ派遣された使節にかかる経費を記した「伊予国弓削島荘串方并鯨方散用状」という書状で、その中に次のような記されています。

「一 野嶋酒肴料 三貫文」

これは一部ですが、全体の内容からは、使節の航海の安全を確保するために、「野嶋」に酒肴料が支払われたということが読み取れます。そして、この「野嶋」という人物がつまり、能島(のしま)村上氏である、と考えられているのです。

村上水軍研究において、この古文書の価値は単に能島村上氏の存在を示す最古の史料であるということにとどまりません。この頃にはすでに使節の船を警固する働きをしていることもわかる大変貴重な史料と言えます。

最後に。
源平の合戦と村上氏の関係を知りたい、という問い合わせがよくあるのですが、いまご紹介したように、もっとも古い史料は1349(貞和5)年。確かな記録に基づくならば、南北朝時代よりも前の村上水軍の歴史を語ることは、いまの段階ではとても難しいのです。(K)


2013年5月20日月曜日

特別展に向けて



企画展『来島海峡の旧版海図』開催中ですが、すでに次の特別展の準備に入っています。

当館では、館蔵品の収集、調査、研究成果を紹介する展覧会を「企画展」、そしてテーマに関連した資料を館外から借用して行うものを「特別展」として、あわせて年3~4回開催しています。もちろん、どれも重要な展覧会なのですが、とくに特別展はその年のメイン行事。今年は7月から9月に開催します。

先日、借用資料の事前調査や打ち合わせのため、岡山県立博物館に出張しました。

岡山県立博物館は、日本三名園のひとつに称される後楽園にあります。
学生の頃から何度か展示の見学に訪れたことはありましたが、今回久しぶりに訪れました。
担当の学芸員さんに丁寧に対応をしていただき、無事に目的は達成。色々なお話も聞けて特別展に向けてさらに発想が膨らみました。

旭川をはさんだ対岸には岡山城。博物館での仕事を終えて、岡山駅までの帰路は城内を通ることにしました。この日はとても天気が良く、天守閣がきれいに見えました。城の構造はもちろんですが、整備の方法や、保存の状態、ソメイヨシノは・・・など、能島城の問題と照らし合わせながら歩きました。

ところで、どんな特別展を開催するのかをまったく紹介しておりませんが、チラシなどができましたら改めてお知らせします。キーワードは、海、中世、沈没船、備前焼、といったところ。どうぞご期待ください!(K)

2013年5月17日金曜日

ぼくもわたしも大将だ!




すっかり当館の名物となったよろい・小袖の試着。
ただ、よろいは子ども用とはいえ重いので、4~5歳以上のお子さまにおすすめしております。

小さなお子さま用の小袖はたくさんありますので、お姫さま気分は味わえるのですが、おもちゃの刀を持ったくらいでは大将気分にはなれない、と、子どもたちもご不満なようす。

なんとか家族みんなで体験してもらいたい。

そこで、3歳以下の子どもたち用の陣羽織をスタッフが試作しました。それがとても好評で、先日のゴールデンウィークには多くの子どもたちが大将気分を味わうことができ、あまりの可愛らしさに、ご家族はもちろん、スタッフも温かい雰囲気に包まれました。

ただ問題が一つ。一着しかないので、兄弟姉妹で一緒に体験できないということでした。

「ちょっとまって、おにいちゃんがさき、じゅんばん!」

その光景を目の当たりにして立ち上がったのが、やはり当館が誇るミュージアムパートナー“せんどうさん”のみなさん。
GW中に話が盛り上がり、採寸も完了。さっそく製作にとりかかり、なんと4着も作ってくださりました。

子ども用の小袖をつくってくれたのもせんどうさん。感謝の言葉しかありません。

あとは、丸上の家紋を入れて完成です。もう少しおまちくださいね。(K)

2013年5月16日木曜日

配布物いろいろ




企画展『来島海峡の旧版海図』。無料の配布物もいろいろ揃えています。

海上保安庁、一般財団法人日本水路協会さんの協力をいただき、海図に関する資料を取り揃えています。会期は6月30日までですが、資料は在庫が無くなり次第、配布を終了しますので、観覧をご計画の方は、お早めにお越しください!

展示室にはむしめがねを置いています。
地図は細かくて見にくいからイヤ!っと言う方も、ぜひのぞいてみてください。(K)

2013年5月12日日曜日

村上水軍の航海術




先日、日本地図学会(旧日本国際地図学会)さんから、機関誌『地図』vol.50をいただきました。昨年10月、当館で開催された地方大会の報告が掲載され、特別講演を行った矢野均館長の講演録も所収されています。海賊ライブラリーにおいていますので、ぜひご覧ください。

「村上水軍の航海術を教えてほしい。」

そんな問い合わせがたまにあります。しかし、いつもお客さんの納得のいく答えができずにいます。私の勉強不足も否めませんが、一番の原因は、村上水軍の航海術を詳しく記した往時の資料が見当たらないことだと思います。

しかし、手がかりがまったくないわけではありません。

断片的に残っている古文書から、村上水軍の船や海上での戦いのようすが明らかにされつつありますし、また、江戸時代中期に流行した多くの「兵法書」の中にも、「村上水軍の言い伝えをまとめた」とされる海の知識が記されていて、その記述から「想像」を膨らますこともできます。写真の上から3番目は、現在展示中の能島村上家伝来の兵法書『舟戦以律抄』(写真転載不可)で、さまざまな海や船の知識が記されています。

ただ、これらの兵法書は江戸時代に編纂されたものであるので、かならずしも中世海賊衆の実態を伝えているものではない、というのが一般的な見解です。とりわけ軍船の記述になるとその感が強いとも言われています。

一方で、ある研究によれば、兵法書に記された潮流・潮汐の記述はとても詳しく、干満の時刻は二時間程度、潮流の時刻は数分程度の精度で予測されており、すでに大潮、中潮、小潮、長潮という名称を与えて、干満差の大小や潮流の速さも、相対的には把握していたことがわかっています。

このような高度な海の情報は、江戸時代の人々の手によって「村上水軍の知識」として書かれたというよりは、海と緊密にかかわった村上水軍の知識が継承されたと考える方が自然である、という主張も説得力がありますね。

村上水軍が当時、どの程度の海の知識や航海の技術を持っていたか。
わかっているようで、じつはほとんどわかっていないのです。

さて、和船文化の継承を目的として毎年開催されている、宮窪町の夏の風物詩“水軍レース大会”。今年は、7月28日(日)に当館前の特設会場で開催されることになりました。

和船を操ってはじめて、村上水軍の航海術を感じることができるかもしれません。お向いの能島水軍さんの横には、レースで使う復元小早船が姿を現しました。問い合わせは水軍レース大会実行委員会(電話0897-86-2008宮窪町漁協内)まで。ぜひご参加ください!(K)

☆企画展『来島海峡の旧版海図』6月30日まで開催中!
能島村上家伝来の兵法書『舟戦以律抄』は、同企画展で公開しています。

2013年5月10日金曜日

霧と海城



今日は朝から雨。能島城が霧に包まれています。
能島と鯛崎島はかろうじてその形がわかりますが、伯方大島大橋はかすかに、伯方島や大三島はまったく見えません。

中世の時代。もし能島城が海関など海上活動の拠点として使われたのであれば、このような天候の時はどうしていたのでしょう。見張りは機能しないでしょうし・・・。航海者にとっても、複雑で激しい潮の流れに加えて、視界を遮るこの濃い霧ですから、無茶な航海は避けたいところですね。

こういった天候の時は、潮待ちと同じでどこかの港にとどまっているのでしょうか。だとしたら、その港がどのような構造であったか、どのような仕組みで船を受け入れていたのかが気になるところです。能島城などの海城もその機能を果たした可能性があるでしょう。

瀬戸内海が育んだ歴史や文化は、一筋縄では理解できないことを実感します。(K)





2013年5月8日水曜日

GWを終えて




4月27日から開催していたGW家族プログラム『なぞとき!村上水軍!!2013』が、5月6日に終わりました。期間中の来館者数は約4500人!今年も多くのお客さまにご来館いただきました。スタッフ一同、心より感謝申し上げます。

繰り返しお伝えしておりますが、今年の連休もせんどうさんが大活躍でした。5月4日、よろい・小袖の試着はなんと110名!最高タイ記録でした。

5月5日、子どもの日には、能島水軍太鼓保存会による太鼓の演奏がありました。勇壮果敢な演奏に、約100名の観客が酔いしれました。今年は高校生以下のメンバーが多く、若さがにじみでていてとても躍動感がありました。「元気をもらったよ」、うれしい声もありました。

GW期間中のアンケートを見るかぎりでは、「クロスワードパズルやクイズがあるので、楽しく見学できた。」など、ほとんどの方に満足いただけたようですが、なかには現状の展示の問題点を捉えた、鋭いご意見もありました。

「展示品が少ないのに、ばらけすぎていて散漫。もっと系統立てた展示はできないか。モノが少なくても情報量を増やすことはできるはず。」

学芸員の私としては、読んだ瞬間はグサっと胸に突き刺さりましたが、このご意見を胸に、改めていつもの風景にもどった展示室を見回ってみると、いろいろ気づくこともありました。確かにもっと伝えられることがある、伝え方も工夫できる、と。

村上水軍の研究はじつはその歴史が浅く、平成16年の開館時には、情報量もまだ少ない状態でした。それから9年を経て、収蔵資料が増加し、新しい研究成果が少しずつ蓄積されてきました。次は、それを展示や学習支援という形で、来館者や地域の方に伝えなければいけません。
そこで、開館10周年を迎える来年を目標に、展示替えを計画しています。とくに長年にわたって行ってきた能島城の発掘調査成果の展示に力を入れたいと思っています。

今年のGWもせんどうさんに支えられ、多くのお客様をお迎えすることができました。とても忙しい日々でしたが、今後の運営を考える上でも収穫の多い10日間になりました。(K)

2013年5月4日土曜日

水軍かぶとを作ろう!

GW後半、当館のわくわく体験コーナーでは、折り紙教室を行っています。
みなさんがよく知っているかぶとは下の写真のようなタイプではないでしょうか。


しかし、当館のせんどうさんはこんなかぶとをつくっています。

折り紙教室ではこのかぶとを↑折ります。

GWイベントでおこなっている折り紙教室では、簡単な赤のタイプのかぶとを作っています。
その他のかぶとの作り方は、赤い陣羽織を来たせんどうさんや、水色の服を来たスタッフに聞いてみてください!

ただし、GW中は混雑しますので、赤のタイプ以外のかぶとは、丁寧に折り方をお伝えすることができない場合もございます。あらかじめご了承ください。その時はお持ち帰りいただいて、折り方を紐解いていただければ幸いです。(K)